こんにちは!
今回は広告研究「Bチーム」が行ったカロリーメイトのCMの分析を解説します!
まず、自分たちの思うカロリーメイトのイメージを共有し、現状分析を行いました。
その結果、「食べるタイミングが分からない」や「小腹が空いてもカロリーメイトではなくおにぎりなど他の商品を選ぶ」という意見があり、私たちは『カロリーメイトが私たちの生活にあまり身近ではない』という現状を見出しました。
次に広告目的です。今回のCMは学生を主人公としたストーリーCMであったため、私たちは「広告目的」=「学生CMを作る理由」として考えました!
学生CMを作ることで「受験」=「カロリーメイト」のイメージを作り、より身近に感じてもらいたいのではないかと考察しました。
先ほど挙げられた「身近ではない」という現状の課題に対しても、合致する広告目的なのではないかと思います。
カロリーメイトの販売個数推移を調べたところ、学生向けCMを開始した2012年から販売数が増え続けていることが分かりました!
企業研究の結果、カロリーメイトは現在安定した売上高を獲得しており、成熟期の製品であると考察しました!つまりカロリーメイトは、次の衰退期を迎えないような広告を打ち出していく必要があります。
カロリーメイトは長年の間学生向けのCMを打ち続けていますが、なぜ学生にフォーカスしたCMを作り続けるのでしょうか。
私たちは、学生及び受験という共通認識から共感を引き出し、商品や企業のファンを増やし続けることで、ブランドの劣化、即ち衰退期を防ぐ意図があるのではないかと考えました。
詳しくはターゲット選定理由の部分でも説明します!
次にターゲットです。私たちは“頑張る受験生”がターゲットだと考えました!
ターゲット選定理由は3つあり、次のスライドから説明していきます。
1つ目は、カロリーメイトの取り組みについてです。
学生主役のCMや「禁スマホメイト」という受験生向けの取り組みが行われていることから、ブランドとして「学生を応援する」というコンセプトが根底にあるのではないかと考えました!
2つ目は受験という共有できる経験をテーマにすることで、様々な人の共感を得られると考えたからです。
受験は多くの人が経験し色々と思い悩む時期であるため、共感性が高まります!
受験生をターゲットにすることでその人を支える立場である親や先生などといったターゲット以外の人の共感や感動も得ることが出来るのではないかと考えました。
3つ目は、永遠の顧客を手に入れることが出来るからです。
例えばその時の流行に合わせたターゲット選定を行った場合、流行が過ぎ去ってしまうとターゲットを失い商品も衰退してしまいます。しかし受験生をターゲットにすれば、毎年生まれ続け、常に存在していることから永遠に顧客を獲得することができ、ブランド劣化を防ぐことが出来ると考えました。
次にインサイトです。
受験生の抱える悩みとして、「後回しにしてしまう」や「1人では追い込めない」など、意思が弱くなってしまうことが挙げられました。
これらの悩みに対して、あともう少し勉強を頑張るきっかけとして、「背中を押してほしい」という受験生のインサイトがあるのではないかと考えました。
この広告は見る人に対して、「頑張る学生のそばで、常に後押しし続ける存在でありたい」というメッセージを伝えたかったのではないかと思いました。
1つ目の根拠として、CM内で商品の紹介や登場がほとんどないことから、今回のCMで伝えたいことは商品についてではないのではないかと考えました。4分36秒のフルCMでも17秒という本当にわずかな時間内で、日常に紛れたようなこっそりとした表現で商品が登場していました。
2つ目の根拠として、カロリーメイトは頑張る人のためにあるということです。CM内で先生が言っている「上手くいかない時にそれでも続ける努力を、底力って言うんだよ」などのセリフは、大塚製薬が生徒(受験生)に伝えたいことなのではないかと考えました。また、CM内で、頑張る習慣にカロリーメイトが登場していることからも、頑張る人を後押ししたいというメッセージがあるのではないかと考えました。
CM内の演出についても、学生のインサイトが反映されていると考えました。
受験生は時間に追われていたり忙しい時期のため「1分1秒も無駄にしたくない」というインサイトから、勉強しながらでも片手で食べられる形状を映していました。
最後に、現状を踏まえた分析の結果、カロリーメイトが目指す将来像を考察しました!
受験を支えるお守りのような存在であり、戦う受験生をそばで支えるというイメージを持ってもらうことが、目指す将来像なのではないかと考えました。
まとめとして、受験生をターゲットにすることでその周りの消費者の共感も得ることが出来る。つまり、「受験」=「カロリーメイト」という認識をさらに届けることでブランドの劣化を防ぐことが、今回のCMの目的だったのではないかと考えました。
【メンバーの感想】
普段の生活で何気なく見ている「広告」には、企業理念やターゲットなど、企業が伝えたいことと大切にしていることが組み込まれていることが分かりました。
この広告研究を通して、マーケティングツールの一種として使われている広告は、私たちのような消費者=ターゲットにどう響かせるのかなど、改めて広告の重要さに気付けました!
経営学科1年
自分はあまり受験に関する様な感動系の広告は好きでは無いのですが、今回の分析を通して広告の見方が変わったと感じます。企業の分析や商品の売上推移を分析してから、何故この様な広告を打ったのか考えると、企業が広告に込める意思や目標が読み取れました。チームメンバーで意見を共有した際、商品の印象が人によって全然違うのも驚きでした。そういった点でもどんな人にも同じイメージを持ってもらうために、大塚製薬は受験に関する広告を打ち続けているのではないかと思いました。
マーケティング学科2年
広告の面白さと難しさを感じることができました。広告についてこんなにしっかり分析したり、それを自分の考えだけでなく複数人で共有したりすることがなかったため、話し合いを行っていく度に新しい発見ができました。また、私たちが何回も話し合いを行って誰に何をどう伝えたいのか考えていったことを通して、たった2分の動画でもその裏には長時間かけて考えていく過程があった上でつくられていて、それが思い通りに伝わらないことが難しいし、面白さでもあると感じることができました。
マーケティング学科3年
この記事へのコメントはありません。